- 不動産ベンチャーは「やめとけ」という口コミが多いのはなぜ?
- 20代でも年収1000万円とか稼げる?
- 営業未経験でも不動産ベンチャーに転職できる?
- 大手不動産で年収700万円と、ベンチャーで年収1000万円ならどっちがおすすめ?
不動産ベンチャーって高収入で若い人たちがおしゃれなオフィスで働いてる、かっこいいイメージがありますよね。
「自分が不動産ベンチャーでやっていけるんだろうか?」
「不動産ベンチャーは安定してないんじゃないだろうか?」
という不安もあると思います。
結論から言うと「不動産ベンチャーへの転職はおすすめしません!」
この記事では26歳で不動産ベンチャーに転職した実体験をもとに、経験者しか語れない不動産ベンチャーの実態をご紹介します。
倒産リスクが高くて不動産ベンチャーに転職しても苦労するばかりですが、
大手不動産会社にはない無限の可能性も秘めています。
この記事を読めば、経験者が実際に経験した不動産ベンチャーの危うさと魅力を知ることができますよ。
この記事を書いた人
不動産業界23年目の仕入れ営業マンです。大学卒業後に上場マンションデベロッパーで4年間営業の基礎を学んだ後、不動産ベンチャーに転職。中古不動産のリノベーション販売の部署を立ち上げ、社長として売上20億円までに成長させるも体調を崩して社長退任。現在は従業員300人の総合建築企業の不動産部門で開発用地などの仕入営業マンをやってます。
この記事の目次
不動産ベンチャーへの転職はやめとけ。私がおすすめしない理由
この記事を書いている私は不動産業界23年目。
↓そんな私が、26歳当時の自分に言ってあげたいのがこれ。
「不動産ベンチャー企業への転職はやめとけ!」
以下では、実際に私が不動産ベンチャーで経験した苦労と、おすすめしない理由をお伝えします。
1. 毎日が倒産の危機…。給料がもらえるか毎月ヒヤヒヤ
不動産に限らずベンチャー企業にお金なんてありません。
「今日の飯代は自分で稼げ!」の世界です。
稼げないと今月の給料はもらえません。
経理担当が月末になると
「このままだと来月の支払いができません。来月で会社潰れます…」
と、口癖のように言っていました。
この状態が数か月から数年続きます。
売上が上がらなければ、即倒産で給料も出ません。
すぐに売上が上げられない不動産や営業未経験者にとって不動産ベンチャーは危険です。
すぐに稼げる実力がないのであれば、不動産ベンチャーはやめましょう。
2. 新人教育や福利厚生が存在しない
ベンチャー企業はお金もないし、実績やノウハウもありません。
福利厚生なんて社員に都合の良いものを不動産ベンチャーに期待してはいけませんよ。
新人教育は存在せず、あるのは新人教育という名の「新人オリエンテーション」です。
仕事や稼ぎ方は誰も教えてくれないので、自分で作らなければいけません。
自分は会社から何かを教わったことはほとんどなく、全て我流です。
分からないことは他社のやり方を真似たり、取引先の不動産営業マンに教わったりしていました。
不動産経験がない人は、ちゃんと教育体制が整った会社で学ぶことをおすすめします。
3. 正直、同僚がクズばかりでイライラ…
不動産ベンチャーが人を採用したいと思っても、優秀な人は来てくれません。
優秀な人はもっと安定していて、収入の高い会社へ行ってしまいます。
不動産ベンチャーに入ってくる人は、他の不動産会社で採用されなかったような人ばっかりです。
- 毎日遅刻する人
- パソコンが使えない人
- お客さんとのトラブルばかりおこす人
まれに優秀な人が入ったとしても、イヤになってすぐに辞めてしまいます。
ドラマのような優秀な営業マンと切磋琢磨して頑張る!
みたいな世界はありません。
毎日が我慢との戦いです。
不動産ベンチャーに転職していいのはこういう人だけ(覚悟がないならやめとけ)
1. 超野心家タイプの人
不動産ベンチャーに転職していいのは、
- 経営者になりたい!
- 将来独立したい!
という高い成長意欲がある人です。
将来、独立しようと考えている人は同じような経験をすることになるので勉強になります。
また、「不動産業界や世の中を変えたい!」といった野心がある人も不動産ベンチャーは良いですよ。
すでに組織や仕組みが出来上がった会社を変えるのは大変です。
型にはまらない、新しいことに色々とチャレンジできるのは不動産ベンチャーの強みです。
2. 完全歩合給でもいい!と思える人(フルコミ営業タイプ)
「自分の給料は自分のウデ一本で稼ぐんだ!」というタイプの人は不動産ベンチャーに向いています。
自分のやり方で稼ぎたいという「主体性」や「行動力」がある人にとって不動産ベンチャーは、むしろ実力が発揮できる良い環境でしょう。
稼ぐ方法は自由でチャンスが無限にあるのが不動産ベンチャーです。
- 仕事は決まったことをやりたい
- 仕事は教えてくれないとできない
- 安定した暮らしがしたい
- 固定給が欲しい
という人にとって不動産ベンチャーは厳しいので辞めておいた方が良いでしょう。
不動産ベンチャーへの転職は基本的にやめとけ。でも実務経験を積むメリットはある
【高収入と出世】若くても出世できる
不動産ベンチャーは限界はなく、いくらでも稼げる可能性があります。
不動産経験や営業経験があれば、稼げる金額は無限です。
自分の場合は年収1000万円程度でしたが、会社によっては不動産営業でも5000万円〜1億円以上稼ぐ人もいます。
大企業だと昇進・昇給は年1回が普通ですが、不動産ベンチャーの場合は年に何回も昇進・昇給することもあります。
ポストもたくさん空いているので、実力さえあれば年齢に関係なく役員への昇進も夢ではありません。
大企業ではできないような出世やマネジメントの職を若くして経験することもできます。
こんな経験ができるのは、不動産ベンチャーならではでしょう。
【幅広い経験と知識】何でもできるオールマイティ人材になれる
不動産ベンチャーは人材が揃っていないことが多く、ありとあらゆる仕事をやらなければなりません。
大きな会社なら、総務・経理・人事などの仕事を不動産営業マンがやることはないと思いますが、
不動産ベンチャーでは不動産営業マンが会社のすべての業務を兼務するケースもあります。
自分も最初は社員が3人しかいなかったので、様々な仕事を経験しました。
- 経理の仕事
- 求人募集
- 賃貸の部屋の原状回復工事
会社全体のことを把握しながら社長と机を並べて一緒に仕事をするので、経営能力も勝手に身に付きます。
会社のことなら何でもできるオールマイティな経験と知識を得ることができるのが不動産ベンチャーです。
【お金持ちとの人脈】不動産業界以外にも人脈が広がる
不動産営業は色々な業界や職種の人たちと接する機会が多く、人脈が広がりやすい職種です。
特に不動産ベンチャーの場合、不動産業界以外の人脈も広がります。
- 不動産・建築関係
- 税理士・弁護士などの士業
- 営業車で付き合った自動車ディーラー
- 社内システム構築のためのシステムエンジニア
また、業界は違ってもベンチャー同士で意見交換や情報交換をして切磋琢磨する仲間が増えます。
ベンチャーで成功している人たちはただ単にお金持ちになっただけではありません。
仕事に対する前向きな姿勢や、あきらめず努力する姿をそばで見ているとたくさんのことを学ぶことできます。
まとめ
私の実体験から言えるのは、不動産営業の経験も知識もないままに不動産ベンチャーに飛び込むのは危険です。
不動産ベンチャーの世界はそれほど甘くありません。
未経験者や経験が浅い方は教育体制の整った会社で経験を積んでから、不動産ベンチャーにチャレンジしても遅くありません。
一方、不動産ベンチャーは無限の可能性を秘めています。
- 「不動産ベンチャーで一発稼ぎたい!」
- 「将来、不動産業界で独立したい!」
- 「不動産ベンチャーで業界を変えたい!」
というようなバイタリティがある方は、ぜひチャレンジしてみてください。
収入だけではなくそれ以上に多くのことを経験し、学ぶことができます。
その経験や学びはきっとあなたの人生のプラスになると思いますよ。