- 不動産営業マンの給料がやたら高い理由は?
- 年収1000万円とか稼げるのは一部の人だけ?
- ボーナスは多いけど、固定給が低すぎて生活できないって本当?
- 実際には離職率が高い底辺ブラックな職種って本当?
不動産営業マンという職種について、こういう不安をお持ちの方はきっと多いでしょう。
実際、不動産営業マンは年齢20代で年収1000万円以上も余裕で狙える職種です。
その一方で、下記のようなあまり良くないウワサも聞きます。
- クレームやノルマのせいで仕事がめっちゃキツい
- パワハラが横行している会社に入って精神を病んでしまう
この記事では、不動産会社で営業として20年以上働いてきた筆者が、
不動産業界のリアルな裏側をお伝えしますよ。
「マンションを一室売ったらどのぐらいボーナスが入るのか?」など、不動産営業マンの実際の給料手取り金額も教えます。
また、人見知りの口ベタでも、
20代で年収1000万円稼げた方法も特別に伝授していきますよ。
不動産業界の営業職に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
この記事を書いた人
不動産業界23年目の仕入れ営業マンです。大学卒業後に上場マンションデベロッパーで4年間営業の基礎を学んだ後、不動産ベンチャーに転職。中古不動産のリノベーション販売の部署を立ち上げ、社長として売上20億円までに成長させるも体調を崩して社長退任。現在は従業員300人の総合建築企業の不動産部門で開発用地などの仕入営業マンをやってます。
この記事の目次
不動産営業マンの給料が高い理由は?
不動産営業マンの給料が高い理由は、ズバリ「不動産会社がエグい儲け方をしているから」です。
土地や建物は値段が高い分、利益の金額も大きくなりますよ。
そして、その利益の中の一部が、
実際に売った営業マンに配分されるのです。
会社によって様々ですが、多くの不動産会社は、
営業マンのやる気を出させるためにかなり高めの歩合率を設定しています。
次章では、具体例を挙げながら、
儲けと実際に売った営業マンの手取り額を紹介していきますね。
4000万円のマンションを売ったら、儲けはいくら?
4000万円のマンションを売ったら、儲けはいくらになるのでしょうか。
販売する物件によって、儲けは変わってきますよ。
- パターン1.仕入れた物件を自社物件として販売した場合
- パターン2.仲介物件を販売した場合
それぞれ、解説していきますね。
パターン1.仕入れた物件を自社物件として販売した場合
4000万円のマンションを売った場合、400〜600万円(販売価格の10〜15%ぐらい)が利益になります。
利益の正体は、「安く買って高く売ったときの価格の差」なのです。
具体的には、下記のようなパターンがあげられますよ。
- 建売販売(土地を仕入れて戸建を建てて販売)
- 買取再販(中古物件をリノベーションして販売)
ケースバイケースなので、利益がもっと出ることもありますし、
失敗すればマイナスになることもあります。
パターン2.仲介物件を販売した場合
4000万円のマンションを仲介した場合、252万円が仲介手数料で利益になりますよ。
仲介とは、下記のようなことを指します。
- 売りたい人の買主を探す
- 買いたい人の物件を探す
仲介手数料は、売主から物件を預かって販売した場合の利益のことです。
仲介手数料は、売買価格の 3%+6万円が上限であり、
売主・買主双方から仲介手数料が取れる場合は、6%+ 12万円まで取れますよ。
マイナスになることがない反面、これ以上稼ぐことはできません。
4000万円のマンションを売ったら、不動産営業マンの手取りはいくら?
実際、4000万円のマンションを売った場合、
不動産営業マンの手取りはいくらになるのか気になる方も多いでしょう。
どれくらいの手取りがもらえるかがわかれば、転職後の収入が想像しやすくなりますよ。
- パターン1.固定給+歩合給の場合
- パターン2.フルコミッション(固定給がなく、完全歩合制)の場合
2つのパターンについて、順に解説していきますね。
パターン1.固定給+歩合給の場合
4000万円のマンションで利益が400万円だった場合、4万円〜20万円(1〜5%)が営業マンの歩合給です。
歩合給の割合が小さい会社の場合は、歩合給とは別に成果がボーナスに反映されることもありますよ。
歩合給はボーナスと同じ時期に支払われるケースが多いです。
私が最初に勤めた会社では、3か月ごとに歩合給が支給されていました。
3か月で10件以上の契約が取れたときには、歩合給が100万円以上になったこともありましたよ。
パターン2.フルコミッション(固定給がなく、完全歩合制)の場合
4000万円のマンションで利益が400万円だった場合、40万円〜80万円(利益の10%〜30%)が営業マンの歩合給です。
フルコミッションというのは、会社と業務委託契約を結んで個人事業主として働く雇用スタイルのことをいいますよ。
- ガソリン代
- 交通費
- 交際費
といった販売経費がかかるため、もらえる割合が変わるのです。
全てを自分で負担する人の場合だと、歩合給が50%にもなるケースも少なくありません。
フルコミッションの人の歩合給は、物件の引渡しが終わった翌月に支給される場合が多いですよ。
やっぱり不動産営業マンは給料が高い分きつい?離職率が高い?
これまででお話したように、不動産営業は扱う商品の額が大きいだけに、
給料も普通の会社員よりも高いです。
私も20代のころ、新築マンションの販売営業(歩合給)で年収1000万円稼いでました。
その分、きついこともたくさんありましたよ。
歩合率の高い会社の場合、10人入社したら7〜8人は辞めてしまうくらい離職率も高いです。
そんな厳しい環境ではありますが、実は不動産営業には「給料が高いこと」以外の魅力もありますよ。
魅力を知れば、転職を考えやすくなるはずです。
- ノルマはきついけど、やった分評価され給料にも反映される
- 休みが少なくてきついけど、まとまった休暇が取れる
- クレーム対応はきついけど、お客様に喜ばれる
以下に、詳しい実情をご説明しますね。
ノルマはきついが、やった分評価され給料にも反映される
不動産営業は、やった分正当に評価され給料にも反映されるのが何よりのやりがいです。
一定のノルマをクリアしないと、契約を決めても歩合給がもらえないこともあります。
そして、給料が上がるほどノルマもきつくなっていきますよ。
だからこそ、達成できたときの喜びはひとしおなんですよね。
不動産業界以外に、これだけ稼げる業界もないでしょう。
不動産市場は、なくならない安定的なものです。
不動産営業のスキルを身につければ、別の不動産会社に転職しても同じように稼げる点も大きな魅力ですよ。
普段は休みが少なくきついけど、まとまった休暇が取れる
不動産営業は、普段は休みが少ないのがきついです。
しかし、夏や冬には1週間以上のまとまった休暇が取れる会社が多くありますよ。
しっかり稼いで、長期休暇で贅沢な旅行に行くことも十分可能でしょう。
不動産営業は、お客様ファーストの仕事のため、
契約が夜遅くまでかかったり、休みの日に呼び出されることも珍しくありません。
契約が立て込んでいると、「休日出勤しないと間に合わない」こともよくあります。
大変ではありますが、給料が高いからこその贅沢が経験できるのは、
不動産営業の醍醐味と言えるでしょう。
クレーム対応はきついけど、お客様に喜ばれる
不動産業界は「クレーム産業」とも言われていますよ。
不動産購入は高額な分、お客様にとって人生の一大イベントです。
クレームが多いのはどうしても仕方がありません。
しかし、お客様に喜ばれ「ありがとう」と言ってもらえることは、
何と言っても不動産営業の一番のやりがいです。
クレームに振り回されるのは、決して気持ちがいいものではありませんが、
無事契約が終わり、お客様に感謝されるとそれまでの苦労は吹っ飛んでしまいますよ。
不動産会社に勤めて2年目の頃の体験談
私は当時、クレームの多いお客様を担当していました。
「嫌だなぁ」と思いながらも、何とか契約にこぎつけたのです。
すると、そのお客様の引越しに立ち会った時、
クレームばかり言っていたお客様が目をキラキラさせながら荷物を運んでいました。
その姿を見て、「この仕事をやってよかったな!」と嬉しくなった思い出がありますよ。
まとめ
不動産営業は給料が高く、稼げる仕事です。
1件の契約が取れれば数十万円、毎月100万円以上も十分狙えますよ。
しかし、給料が高いのは、
厳しい環境の中でも結果を出せる人だけです。
仕事がきついので、辞めていく人も少なくありません。
しかし、不動産営業の仕事には次のようなメリットもあり、
大きなモチベーションになります。
- ノルマはきついが、やった分評価され給料にも反映される
- 休みは少ないが、贅沢な長期休暇を過ごすことも可能
- クレームは多いが、お客様に喜ばれる
楽をして稼げる仕事はありません。
また、お客様にとって人生の一大事イベントである、
不動産の取引に立ち会えることは不動産営業ならではのかけがえない経験です。
この記事を参考に不動産営業にチャレンジして、是非やりがいや達成感を味わってくださいね。